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派遣法解説
派遣法解説


派遣ってどういうしくみ?

派遣元が雇用するスタッフの労働力を派遣先に提供するサービスです。雇用関係はスタッフと派遣元の間にあり、派遣先とスタッフの間には指揮命令関係があります。
給与の支払いも派遣元となり、社会保険等も派遣元で加入することになります。

※派遣と請負の違い
請負は、完成までの仕事を丸ごと発注者から請け負うもので、指揮命令は雇用元が行います。実際の指揮命令は発注者が行っているにもかかわらず請負として契約を交わしている場合は、偽装請負になります。
派遣できる業務とできない業務
2008年7月現在、以下の業務への派遣は禁止されています。
  • 港湾運送業務
  • 建設業務
  • 警備業務
  • 紹介予定派遣以外の、病院等における医療関係の業務
※また、他の法令の規定等の理由により、下記の業務への派遣も禁止されています。
  • 人事労務管理関係のうち、派遣先において団体交渉または労働基準法に規定する協定の締結等のための労使協議の際に使用者側の直接当事者として行う業務
  • 弁護士、外国法事務弁護士、司法書士、土地家屋調査士、公認会計士、税理士、弁理士、社会保険労務士または行政書士の業務
  • 建築士事務所の管理建築士の業務
派遣受け入れ期間の制限
労働者派遣には、派遣先が派遣労働者を受け入れることができる期間に制限のある業務と制限のない業務があります。

派遣受け入れ期間に制限のない業務

◆政令26業務
1号  情報処理システム開発
2号  機械設計
3号  放送機器操作
4号  放送番組等の制作
5号  事務用機器操作
6号  通訳、翻訳、速記
7号  秘書
8号  ファイリング
9号  調査
10号 財務
11号 貿易
12号 デモンストレーション
13号 添乗
14号 建築物清掃
15号 建築設備運転等
16号 受付・案内、駐車場管理等
17号 研究開発
18号 事業の実施体制の企画、立案
19号 書籍等の制作、編集
20号 広告デザイン
21号 インテリアコーディネーター
22号 アナウンサー
23号 OAインストラクション
24号 テレマーケティングの営業
25号 セールスエンジニアの営業、金融商品の営業
26号 放送番組等における大道具・小道具


◆3年以内に終了することが見込まれる、事業の開始・転換・拡大・縮小または廃止のための有期プロジェクト
◆1ヶ月の業務日数が派遣先の通常の労働者の所定労働日数の半分以下かつ月10日以下の業務
◆産前産後休業、育児休業または介護休業等で休業を取得する労働者の代替業務


上記に含まれない業務は、派遣の受入期間に制限のある「自由化業務」となります。
(その他にも期間の制限のある「ものの製造業務」がありますが、弊社では取扱いがないため割愛します)
自由化業務
前述の自由化業務には、派遣受入期間に原則として1年、最長3年の制限があります。
この受入期間は「派遣先が同一部署の同一業務に派遣労働者を受け入れることができる期間」そのものに係るもので、派遣元や派遣スタッフが変更になっても期間は通算されます。また、労働者派遣の役務の提供を受ける間隔が3ヶ月を超えないときは継続しているとみなされます。



自由化業務で1年を超えて派遣労働者を受け入れるには、派遣先は派遣先の労働組合または労働者の過半数を代表する者(以下「組合等」といいます)に対して意見聴取をする必要があります。
意見聴取を行う際は、
  • 派遣労働者を受け入れようとする業務
  • 派遣労働者を受け入れようとする期間
を組合等に書面により通知しなければなりません。また、意見聴取を行った際は、

  • 組合の名称または代表者名
  • 通知した事項および通知した日
  • 意見を聴取した日および内容
  • 意見を聴取して変更となった期間
を書面に記載し、派遣終了日から3年間保存しなければなりません。
意見聴取の結果、異議がなければ最長3年まで派遣労働者を受け入れることができます。
複合業務って?
政令26業務と自由化業務が混在する場合は「複合業務」となります。また、26業務として契約していても、26業務の遂行に密接に関係しているとはいえない「付随的業務」が混在している場合は「複合業務」と判断されます。
複合業務の場合、自由化業務または付随的業務の割合によっては「自由化業務」と判断され、派遣受入期間に制限が生じます。具体的には、「付随業務」の割合が1日または1週間あたり1割を超える場合は、自由化業務となります。
付随業務と付随的業務
付随業務とは、「26業務の遂行に密接に関係している業務」を指します。
これに対して「付随業務」とは、26業務の遂行に密接しているとはいえない業務を指します。


雇用申し込みの義務
派遣先には、派遣労働者に対して雇用の申し込みをしなければならない場合があります。

◆派遣受入期間に制限のある業務(自由化業務)の場合
派遣先は、抵触日以降も当該派遣労働者を使用しようとするときは、抵触日の前日までに当該派遣労働者に対して派遣先への雇用希望の有無を確認して、希望があった場合は当該派遣労働者を直接雇用しなければなりません。

◆派遣受入期間に制限のない業務の場合
派遣先は、3年を超えて受け入れている派遣労働者と同一の就業場所で同一の業務を行う労働者を雇い入れようとするときは、当該派遣労働者に対して直接雇用の申し込みをしなければなりません。この場合の「雇い入れようとする労働者」とは、雇用形態は問わず、常用雇用に限りません(ただし在籍型出向の受け入れは含みません)。

なお、直接雇用の際の雇用形態については制限はありません。
契約について
労働者派遣の契約は、派遣先―派遣元間での労働者派遣契約と、スタッフ―派遣元間での雇用契約から成り立っています。つまり、派遣先とスタッフの間には何の契約もありません。ですから、契約の更新や期間の決定、契約内容の変更等を派遣先とスタッフの間で決めることはできません。
また、派遣先・派遣元共に契約内容を遵守する義務がありますので、契約内容を変更する必要性が生じた場合は、両社で変更内容を確認し、スタッフの同意を得た上で契約内容の変更を行う必要があります。
契約解除について
派遣契約の契約期間内の契約解除は、やむを得ない事由がない限り、原則としてできません。また、やむを得ない事由により契約を解除する際にも、30日以上前に申し入れる必要があります。30日前の申し入れができない場合は、契約書記載内容に従って損害賠償の請求をさせていただく場合があります。

また、スタッフ―派遣元間の雇用契約については有期雇用契約となり、民法628条が適用されるため、やむを得ない事由がなければ契約を解除することはできません。これはスタッフ・派遣元どちらにも適用されます。よって、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負わなければなりません。
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